昭和の”SASUKE”
私の実家は自然に囲まれた場所で家の前は海があり、裏には山があるといった場所で育ちました。
小学生時代はファミリーコンピューター通称「ファミコン」が出始めたぐらいで、TVゲームで遊ぶことよりも、外で遊ぶことの方が多かった時代でした。
当時は1年生から6年生まで合わせて男女で30人くらいの集落で、遊ぶときは男女で別れることはあっても、同じ集落の年齢の違った人たちと遊んでいました。
今では、温暖化の影響で消波ブロックや壁のかさ上げで遊べなくなっていますが、当時は、岩場があり駆け回っていました。
その中で、重要になったのが”SASUJE”の反り立つ壁によく似た波返しです。
この壁を登りきらないと、”ままこ”といって、鬼ごっこをしても鬼にならなくて良い、野球をすると、三振なし、フライを取れなくてもアウトにできる、サッカーをすれば、ボールを取ったらダメ、といった子供社会のルールがありました。
1年生の頃はそれが楽しかったのですが、下の学年ができると壁を登るのに必死になり何とか登れるようになりました。
現代ではこんな危険なことは家庭や学校から禁止されていますが、当時の私たちはいろいろなところで、年齢にかかわらず様々な場所で遊んでいたように思えます。
現在ではなくなってしまいましたが、段々畑にはミカンの木もあり、ひっかき傷を作ったり、蜘蛛の巣にまみれながら鬼ごっこもしていました。
こういった場所で、遊ぶことがなくなり運動機能の低下が心配されている現代の子供たちに本来遊びで身につくはずの、運動機能、弱者への思いやりなどを伝えていけるように頑張っていきたいと思います。